本部通信 2019年5月
京都山科にあります専修学院で学びの生活をしていた時の事です。庭の一画に野菜、花畑が作られ、そこにある時赤くて大きな丸いミニトマトがなりました。あまりにおいしそうなトマトでしたので、女子数人といただきました。ところが、数日して仏法領の物がなくなっていると騒ぎになり、問題になりました。私達が食べたのは確かです。まさかそんなことが問題になるとは思っておらず、軽い気持ちでした。やがて日々の中でその事は忘れられていきました。しかし、私の心の中では気になっておりました。
真宗会館での間法生活、数十年になります。最近気づいた事があります。真宗会館で式典のある時、玄関先に大きな二つの提灯が掲げられます(一つは牡丹、もう一つは八藤紋)。その提灯は有志の方から送られた物だと聞いております。有り難いことです。それが数年前から破れ笠の様な状態で掲げられております。取り換えられてもすぐそのような状態になっているのです。玄関は顔です。大祭があるという事で来てくださる老若男女の方々がいらっしやる中、悲しい思いがあります。一日も早くきれいな提灯が灯されますように深く願いたいと思います。
仏法領とは、仏から拝領したという意。
蓮如さまは、廊下に落ちていた紙切れを「仏法領の物をあだにするかや」と、頂いた「聞書」にあります。
合掌
城南地区会・岡野幾代